小野山公認会計士事務所

合併における純資産の引継ぎ

合併における会計処理は以下の類型に分けられますが、実務上扱うことが多いのは① 取得(グループ外取引)と④ 共通支配下の取引(グループ内取引)の2つになります。よって、この2種類に焦点を当てて見て行くことにします。

 

① 取得

② 共同支配企業の形成

③ 逆取得

④ 共通支配下の取引

⑤ 持分の結合

 

1. 取得の場合

 

取得の場合の処理はパーチェス法により、被合併法人の資産・負債を時価で引き継ぎますが、純資産の引継ぎに関する規定は「会社計算規則 第35条」に定められています。

合併により増加した株主資本等の範囲内で、資本金・資本準備金・その他資本剰余金の配分を自由に決めることができます。また、増資のように増加純資産の1/2以上を資本金に組入れる必要もありませんので、全てその他資本剰余金にすることも可能です。

 

資本金で受け入れる場合は、登録免許税が増加した資本金の額に対し1.5/1,000(被合併会社の資本金を超える部分は7/1,000)発生するため、資本金から外すことにより登記費用の削減ができます。ただし、税務では増加純資産は「資本金等」になりますので、合併により資本金等が10百万円や100百万円を超えるような場合、住民税の均等割りが増加します。

 

2. 共通支配下の取引の場合

 

共通支配下の取引は持分プーリング法により、被合併法人の資産・負債を簿価で引継ぎますが、典型的な取引は以下のものがあります。

 

① 親会社と子会社・子会社と孫会社の合併

② 子会社同士の合併

③ 兄弟会社の合併

 

純資産の引継ぎは、「会社計算規則 第35条」と「会社計算規則 第36条」に定められており、基本的にどちらも適用できます。第35条を適用した場合は、前述のとおり被合併会社の純資産を資本金・資本準備金・その他資本剰余金に自由に配分し(債務超過会社の場合はその他利益剰余金の減少)、第36条を適用した場合は、昔ながらの方法である被合併会社の純資産の構成内容をそのまま引継ぎます。

なお、100%子会社同士の無対価合併の場合は、「会社法計算規則 第36条2項」により、資本金・資本剰余金をその他資本剰余金へ、利益剰余金をその他利益剰余金へ引継がせます。

 

 

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